日本心臓血管麻酔学会第25回学術大会
会 場
札幌医科大学
会 長
札幌医科大学 医学部 麻酔科学講座 教授 山蔭 道明

2020年920日【】正午 ~ 1114日【】正午

大会長挨拶

日本心臓血管麻酔学会 第25回学術大会  
大会長 山蔭 道明  
(札幌医科大学医学部 麻酔科学講座) 

 会員の先生におかれましては,コロナ禍にあって多忙な臨床業務に加え,不自由な日常生活を強いられていることと拝察申し上げます。
 さて,節目にあたる第25回大会を札幌の地で開催させていただく予定で準備を進めてまいりましたが,既にご連絡申し上げているように,状況から判断し完全Web開催といたしました。いくつかの学会主催を経験している小生にとっても,また学術集会のプロである運営事務局にとってもはじめての経験であり,毎日その対応に苦慮しているところです。ですが,理事会をはじめ関係者の多大なる尽力により,おかげさまで,ある程度の教育プログラムを準備できる予定です。残暑厳しい中,初秋の札幌・北海道を満喫いただけないのは誠に残念ですが,①比較的高額な旅費を削減でき,②大切なシルバーウィークを他に活用し,③ご自身の都合のいい時間で勉強いただき,そして④参加人数の制限なく重複して受講可能となることは,それはそれでWeb開催のメリットかと思います。それを反映してか,本原稿作成時点での事前登録者数は,昨年を大幅に上回り1,200名ほどに至っております。また,後述しますように,Web開催期間は現地開催の予定日から約2か月間,予定されているJB-POT試験日まで視聴できることからも,有効に活用いただけると思っております。
 以下,現在予定しているプログラム内容を列挙いたします。


■特別講演
 ・心臓血管外科領域における炎症と免疫の管理
■大会長企画(スポンサード講演)
 ・心臓血管麻酔に役立つ神経ブロック
 ・心血管カテーテル領域の気道管理と声門上器具
■シンポジウム
 ・TEE PAC のリスクベネフィット
 ・MitralClipおよびWatchmanの周術期管理徹底解説
 ・呼吸機能低下症例の周術期全身管理
■3学会合同CVSAPシンポジウム
 ・大動脈基部手術と心筋保護
■文献レビュー
 ・心臓血管麻酔領域最新文献レビュー
■藤田昌雄賞候補セッション
■TEEセミナー
 ・SAMの徹底解説
■専門医コースレクチャー
■JB-POT直前コース
■共催セミナー
 ・新しい静脈麻酔薬レミマゾラム:心臓血管麻酔領域における可能性
 ・悩みに悩んだ症例:Root®を信じて手術をキャンセルしました
 ・後先考える術中輸液
 ・誘電スペクトル解析法による新しい血液凝固分析装置SPOTCHEM HS HS-7710:その実力は?
 ・3M™ベアーハガー™深部温モニタリングシステム(BHTMS)の可能性:日本からの発信
 ・知っておきたいNIRSモニタの必要性と新たな可能性 ~術中から術後~
 ・心臓手術後肺高血圧に対するNO吸入療法の勧め
 ・新しい血液粘弾性分析装置による周術期モニタリング
 ・心臓手術後の合併症対策:循環を整える
 ・弁膜症治療のガイドライン改定をうけてTAVI麻酔はどうかわるか
 ・心臓低侵襲手術における麻酔管理と術後患者評価
 ・健康管理における最先端ウェアブルセンサの果たす役割-心肺機能の簡易測定と可視化-
 ・POC止血モニタを活用した心臓血管手術時の止血戦略 ーFibCareの活用を中心にー
 ・新たなスタート:血液粘弾性検査のこれから
 ※*印は当初予定された発表日時でのライブ配信のみ
■一般演題
デジタルポスター閲覧


さて,Web開催となったことでのいくつかの変更点を,上記の点に加え,いくつか記載いたします。

1)登録
登録は,事前登録も会期中の登録も可能です。ゆっくり考えていただき,登録・支払いをお済ませの上,ご参加ください。
大会登録期間:10月30日(金)正午
※入金確認を同日の10月30日までとさせていただきます。余裕をもった手続き,入金をお願いします。

2) Web開催期間
9月20日(日)正午〜11月14日(土)正午
現地開催予定日から約2か月間の開催とし,予定されているJB-POT試験当日(11月14日)まで視聴可能としました。奮ってご参加ください。

3) 大会参加点
大会出席点は,①登録・支払いを期限内に済ませた上で,②Web開催期間に60分の講演2コマ以上(120分以上)の視聴をいただいた会員に付与します。
※120分以上のシンポジウム1つや他の付与点が加算されるセミナー等の受講のみでも可とします。

4) 業績点・講習点数
① 心臓血管麻酔専門医業績点
「専門医コースレクチャー」,「TEEセミナー」,「JB-POT直前セミナー」の各講習会を受講した場合,心臓血管麻酔専門医業績点が各5点付与されます。
※Web開催となったことで,重複の受講が可能となり,また人数制限がありません
 奮ってご参加ください。
② JB-POT更新時必要講習点数
「TEEセミナー」,「JB-POT直前コース」の各講習会を受講した場合,JB-POT更新時必要講習点数が各5点付与されます。
※Web開催となったことで,重複の受講が可能となり,また人数制限がありません
 奮ってご参加ください。

5) 学会発表点
一般演題に採用された先生は,①PowerPointのデジタル原稿の期日(9月3日(木)正午)までの投稿,②大会登録,ならびに③上記3)の大会参加をもって学会発表点を付与します。
※実際の現地開催で,会員やコメンテータのコメントも聞き,演題内容の更なる発展につなげたく,演題を取り下げることも可能です。大会事務局に問い合わせください。

6) 藤田昌雄賞
候補者の発表は,Web大会内で閲覧可能です。現地開催だとなかなか視聴する機会のなかった優秀演題の発表をWeb大会ではいつもで視聴可能です。340演題余りの中から選ばれた優秀演題を是非ご視聴ください。
なお,藤田昌雄賞は厳正なる審査を会期期間中に行い,大会HP等をもって発表し,賞状や大会長副賞などは大会後に送付させていただきます。

 以上が現時点でのWeb開催概要となります。現地開催がなくなったことによる会場費,懇親会費,招聘費,人件費等の削減はあるものの,Web開催の構築や大きな収入減である機器展示の全ての中止など,収支的には差し引きゼロかと思います。大会登録費を安くするなどの意見はあるかと思いますが,ご理解の上,是非,会員の先生方には,更なる参加登録と上記プログラムの多くの視聴・活用をいただければと思います。