麻酔科学ウインターセミナーは，多くの先生方から親しまれ，今回で第18回を迎えます。本会を担当させていただきます獨協医科大学麻酔科学講座の山口重樹です。本セミナーを開催するにあたり一言ご挨拶を述べさせていただきます。
　昨今の医療業界を取り巻く環境の中で，本会の開催についての転換期を迎えています。麻酔科学の知識向上，老若男女問わずの麻酔科医の親睦，ウインタースポーツによる健康増進を目的とした本会の趣旨の変更も余儀なくされています。そのような事情を考慮しつつ，本セミナーの継続，更なる発展を望み，昨年より会場を札幌市内に移し，これまでの従来からの趣旨を十分に組み入れた内容のものとしてきました。
　今回は，大通り公園にほど近い会場で，札幌雪祭りの時期に合わせて開催させていただくことに致しました。2月の連休を利用し，多くの先生方に札幌に集合していただき，交流を深めながら，最新の麻酔科学について学び，雪祭りなど冬の時期にしか味わえない札幌の情緒を楽しんでいただければと思っています。
　セミナーでは，麻酔科医であれば知って欲しい最新の話題について専門の先生に丁寧に解説していただく予定です。その中でも，私の専門である痛みに関する企画を多く用意しました。麻酔科医が必要とされる周術期の痛み，がん疼痛，慢性疼痛に関した痛みについて学ぶ機会にしていただきたいと思います。麻酔科専門医試験にも役に立つ情報も満載です。その他，日本心臓血管麻酔学会のご協力を得て，経食道エコーに関するセミナーも準備しています。
　また，若手の先生に海外（韓国，タイ国，米国，独国）での医療，麻酔の状況について語っていただく予定です。海外から招請する先生は，いずれも30代の日本が大好きな先生で，日本語が堪能あるいは判り易い日本語を話すことができますので，海外の医療，麻酔事情に興味のある先生方には積極的に参加していただき，セミナーや懇親会等を通して，交流を深めていただきたいと思います。
　是非，本セミナーでは，国内外の先生との親睦を深めながら，麻酔科学について語り合い，冬の札幌を楽しんでいただければと思います。

獨協医科大学　医学部　麻酔科学講座
山口重樹